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タデ希少種

先週末は用事があり関西に行ってました。いくつか水草の自生地にも行ったりしてむしろこっちがメインだったかも。エムヌカボの自生地はどうしても行きたくて頑張って行ってきたのですが、知り合いの方と一緒に行ったためあまりいい写真が撮れませんでした。人を待たせていると思うと、どうしても焦って撮影が雑になるような・・。(←いいわけです)
エムヌカボは以前来たときよりも群落が広がっていたようで、マット状に群生している箇所もありました。反対にミズニラは少し数が減っていた様子。今回も採取した株を標本にしてみたので、後でゆっくり同定してみます。(できるかどうか自信はないですが)

スギゴケと一緒に生えているエムヌカボ
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ナガバノウナギツカミの自生地にも行ってきました。ここの自生地のナガバノウナギツカミはここ何年かは見られなくなっていて、もう一度見たいと思って来たのですが、やはり今回も以前見られた場所では見つからず・・あきらめきれずに周辺を探していたら奇跡的に発見することができました!絶滅していないで本当によかったよかった。

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それにしてもこのナガバノウナギツカミは自生地がかなり少ないです。自分はここの一箇所しか自生地を知りません。しかし葉の形状がヤノネグサに少し似ているので、花のない時期は混同されて認識されていない可能性もありそうですね。
今回は群落が見つかったとはいえ、個体数はかなり少なかったので株などは採集せず、熟していた種子だけ採取してきました。採取した種子の芽出しはまた来年の課題にしておきましょうか。
それと、ものすごい遅レスなのですがsonsiさんのブログに出ていたナガバノウナギツカミっぽいタデはナガバノヤノネグサだと思います。このナガバノヤノネグサもかなりの希少種のようで自分はまだ一度も見たことがありません。

美麗水草

日本の水草で最も美しい水草は?と聞かれたら何を挙げるでしょうか?自分が真っ先に挙げたいのがミズオオバコです。(コウホネやヒルムシロの仲間、バイカモなども捨てがたいですが)
水場を見て回っていても自生地は多くないと感じますし、発見できたときはかなりうれしい水草でもあります。ちなみに今まで自分が見た自生地は用水路などの人の手が入ったところばかりでした。このミズオオバコ、水中葉はもちろん美しいのですが、やはりこの儚げな花がいいですね。うっすらと花弁に入る薄紫色が印象的です。

水槽での育成が簡単すぎないのもいいです。増えすぎて困るような水草だと飽きるのも早いというか。水草に強いお店では時おり採集物と思われるミズオオバコが入荷しますが、ネット上には水槽内で育っているミズオオバコの画像もあまりないので、長期間水槽で維持されている方はあまりいないと思われます。
私も去年は久しぶりにミズオオバコの水槽内育成に挑戦してみたのですが、見事に枯らしてしまいました。

そんな水槽での育成が難しいミズオオバコですが、今年も水槽内育成に挑戦してみようと思い、兵庫から何株か持ってきて水槽に植えてみました。今のところ葉の展開が早くいい感じに育っています。

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去年とは何が違うんでしょうね。同じ水槽なんですが・・。去年はこの画像のような立派な水中葉を展開することなく、衰退して枯れていってしまったので。やはり水換えのサイクルを早めにしていることがいい影響を与えているのかも。

下の画像はこのミズオオバコの自生地で撮った写真。写真自体は去年のものです。今年もこの自生地で撮ってきたのですが、あまりいいショットがありませんでした。
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9月16日の日記で紹介した謎ミリオですが、株が充実してきたようで、輪生数が6になりました。というわけでフサモでもオグラノフサモでもないようです。(フサモとオグラノフサモの輪生数は4~5) 外国産のミリオだと思われます。しかしあまりHCなどで外国産の水草をばら撒いてほしくないんだよなあ・・。せめて日本産にしてほしい。

草仲間でもあるところのエムエム氏がブログを始められました。これからの展開に期待してます。(^^)

Wetlands Expedition
http://kusasagasi.exblog.jp/

初めての標本作り

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アオヒメタデの自生地に行ってきました。上の画像の白い花穂がアオヒメタデで、左端に写っているピンク色の花穂のタデが普通のイヌタデです。
ヒメタデ系のタデは自生状態では今まで一度も見たことがなかったので見ることができてよかった。全体的な雰囲気などはイヌタデに近いですね。花穂の形状もよく似ていますし、今回の場所でも同じ場所に自生していました。しかし自生地はイヌタデに比べるとずっと少ないようですね。自分も今回初めて見ることができました。
自生地が少ないヒメタデですが、けっこう雰囲気がイヌタデに似ているので、イヌタデだと思われて見過ごされているのかもしれないですね。すぐに分かる識別点は葉が細いことぐらいしかなさそうです。(アオヒメタデは花色ですぐに分かるのですが)今度からフィールドに出る時はもっとイヌタデにも注意して見てみようと思います。


採取してきたアオヒメタデですが、せっかくなので標本作りに挑戦してみることに。まず新聞紙の半分の大きさに入るように植物体を折り曲げて・・
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後は重しを載せて乾燥するのを待つだけです。ちゃんと乾燥できるまでは毎日新聞紙を取り替えないといけないみたいです。
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そういえばこの標本を作っているときに気付いたことなのですが、
タデの実は種皮が付いた状態だと水に浮くようになっているのですね。種皮を取ると水に沈んでいきます。これは水辺に多いタデの戦略なのかも。つまり水面に落ちた、種皮が付いた種子は水に浮かび水流に乗って遠くまで運ばれます。流れ着いた場所で種皮が水に溶けてなくなると、沈むようになっているのではないでしょうか?

この標本ですが、うまくできましたらまたここで報告します。

タデ近況 9月23日

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画像は8月下旬に撮ったモクヌカボ。

最近のタデの近況です。
兵庫で採取してきたサイコクヌカボは屋外に植えたものは、なぜか調子が悪く枯れそうなのですが、水槽に沈めたほうは調子が良く水中葉が展開してきています。普通は水中に沈めたほうは生長が止まり花芽が出てきてしまう、というのがいつものパターンなのですが・・不思議です。
滋賀で採取してきたシロバナサクラタデorサクラタデも順調。もともと水中葉だったので、水槽への移行も簡単な感じ。このタデですが葉がけっこう大きいですし葉色も明るい緑色なので、サクラタデかもしれません。
それと実家のプランターに植えていた滋賀県産のサクラタデも、ついでに持ってきて水槽に沈めていたのですが、こちらも水中葉が伸びてきています。
モクヌカボは順調。エムヌカボは花芽ばかり上げてきているのですが、全体の調子は悪くない感じです。

タデの水中化はけっこう面倒な部分があります。現在水槽で育てている兵庫県産のシロバナサクラタデは水槽に沈めてから半年ぐらい、まったく動きがありませんでした。もうダメだろうなと思ったのですが、そのまま放置していたら水中葉が出てきました。こういうこともあるので、完全に枯れない限り引き抜かないほうが吉です。

また、水槽に沈めると花芽ばかり出してきてしまい、まったく生長しなくなる困ったタデもあります。このようなタデはいつまでも水槽に入れていてもそれ以上育たないので、屋外のビオプランターなどに出してしまい、結実させたほうがいいでしょう。運が良ければ翌春こぼれ種から発芽してくるので、それを水槽に導入すれば水中で生長する株を得ることができます。まあ、この方法を実践されていたのは自分ではなくエムエム氏なんですけどね。


水槽の増えすぎた水草を整理しました。スブタがまた大増殖していて引き抜いたらたくさん株分けできました。それと9月10日の日記で紹介したフラスコモの仲間もかなり増えてました。このスブタとフラスコモの仲間ですが、もし欲しい方がおられましたらお譲りします。

謎ミリオ

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画像のミリオフィラムは5月6日の日記で紹介したミリオ。HCで購入したものを水槽内で育成したものです。今まではあまり生長が良くなくほとんど増えていなかったのですが、最近少し調子が上がってきたようなので紹介します。

このミリオですが、該当する種を考えていたのですが既知の種には当てはまる種がないようなんですね。ローライマ・オレンジミリオかも、とも思ったのですが、4輪生までにしかならないですし、全体の草姿も小型ですしなんとなく違うっぽいです。フサモかオグラノフサモにしては茎が赤くなりすぎますし・・でも形態的にはフサモとかでもおかしくはない・・かも。うーん分かりません。どなたかこのミリオの名前を知っていましたら教えてください。


夏の間姿が見えなかったヤナギモとヒロハノエビモが最近になって復活してきました。正確に言うとヒロハノエビモのほうは姿は見えていたのですが、新芽がまったく伸びていませんでした。このまま枯れてしまうのかと思っていたので、復活してくれてよかった。ヤナギモのほうはまったく姿が見えず、もう復活はないだろうと思っていたのでこちらも予想外でびっくりです。(殖芽状の頂芽が底床付近に残っていたようです)高水温に弱いヒルムシロというとエビモが有名ですが、ヤナギモやヒロハノエビモなども高水温には弱いのかもしれません。

追記 8月29日の日記でセトヤナギかも?とか言っていたスブタですが、どうやら普通のヤナギスブタのようです。茎がだだ伸びになってきました。残念。