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シャジクモ

モク取り2010・滋賀県編で採取した水草、シャジクモ

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今までのフィールド観察の経験から溜池にあるのはたいていフラスコモの仲間で
水田に生えているのがこのシャジクモ(ブラウニー)といった感じです。
といってもちゃんと同定しているわけではない(というかできない)ので
ぱっと見の印象ですが。
シャジクモにもいろいろ種類があるみたいですが、自分が今まで見たシャジクモは
たいていこのブラウニーだと思います。シャジクモ属は水田以外で見たことがないのです。
あるところに行けばたくさんあるとは思いますが、関西以西にはわりと少なかったり
するんでしょうか?

採取した場所は水田の横にある水路です。

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ここは以前見たときはホッスモかイトトリゲモがあったと思うのですが、
今回はまったく見られずシャジクモの純群落になっていました。

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水田のシャジクモはフィールドに出るとたいてい見られるのでわりと
一般種だと思いますが、採取はほとんどしません。
というのも以前何度か採取して水槽で育てたことがあるのですが、
一時はよく生長して増えるのですが、突然生長しなくなって絶えてしまうのです。
ナヤス類と同じような挙動ですね。一方フラスコモの仲間のほうは
けっこう長期維持が容易だったりします。
今回はこのシャジクモが生えていた水路の近くの溜池にあったフラスコモが
絶滅していたので、まあ代わりみたいな感じで採取してみました。

一枚目の水槽の画像はまたしてもいまいち・・ですね。
なぜかピントが合わないのです。ピントを合わせて撮っているはずなんですが、
パソコンに取り込んで確認してみるとぼやけているという・・。
草体が半透明だからですかね?う~ん・・。

イトモ

モク取り2010で採取した水草、イトモ

兵庫ではホソバミズヒキモのほうが多い気がしますが、イトモや
ホソバミズヒキモは育成が難しいイメージがあって、野外で見かけても
あまり採取したりしないのですが、今回はもう一度育成と観察をしてみたく
なりましてリクエストさせてもらいました。


オグラコウホネなどがある自然度の高い溜池に山盛り生えているイトモ

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イトモの実です。たくさん結実していました。

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溜池の浅いところに生えている若い株は緑色できれいです。

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イトモとホソバミズヒキモはどちらも以前、採取したときに育成したことが
あるのですが、あまり長期維持ができないまま枯らしてしまったので
けっこう水槽栽培は難しいと思うのですが、どうなんでしょう?
あまりここらへんの地味なヒルムシロをちゃんと育てている人も少ない気がしますが。

採取したイトモは第一水槽と第二水槽に分けて植えたのですが、
第一水槽のほうはあまり生長が良くなく、下茎が枯れてきていて個体数が
だいぶ減ってしまいました。そして微妙に殖芽も形成し始めているような。
しかし第二水槽のほうは調子が良く水面にたなびくまでに生長しています。

第一水槽と第二水槽はそれほど条件が違わないはずなんですが、どうしてこんな
違いが出るのか不思議です。でもやっぱりこういうときにリスクが分散できるので
水槽を複数置いておきたいですね。


第二水槽で育っているイトモ
実物はもっときれいなのですが、こういう細っこい水草は写真に撮るのが難しいです。

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ミズトラノオ&ミズネコノオ

ブログのデザインをちと変えてみました。
以前のは少し幅が狭いな~と思っていて、それと画像のサムネイル表示もしないように
したかったので。今は回線も光が多くなってきていますし表示にそれほど
時間もかからない気がします。といってもウチの回線はまだADSLなんですが^^;


モク取り2010で採取した水草、ミズトラノオ&ミズネコノオです。
日本産水草としてはわりと定番の2種ですが、自生はめったに見られない植物です。
とはいえ、ミズトラノオのほうは兵庫ではけっこう見ることも多いのですが。
いっぽうミズネコノオはかなり少ない、、というか今回兵庫では初めて見ました。

二連になった溜池の片方にミズネコノオがあって、もう片方にミズトラノオが
あるというのも珍しいシチュエーションですね。この日はかなり乾燥していて
ミズネコノオも萎れている株がいくつか・・。

溜池の岸辺近くに生えていたミズネコノオ

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二連になった溜池のもう片方に生えていたミズトラノオ

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現在ウチの水槽でこんな感じになっています。

ミズネコノオ

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ミズトラノオ

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よく考えるとミズネコノオってオランダプラントなんですよね。
一昔前はこんな水草が日本に自生しているなんて全然知られていなかったわけですが、、。

ここで採取したミズトラノオなんですが、ちょっと変わっているところがあります。
普通ミズトラノオは3~4輪生だと思うのですが、ここのミズトラノオは3~5輪生になるのです。
5輪生のミズトラノオは初めて見ました。ひょっとして微妙にミズネコの血が入っていたり
するんでしょうか?不思議!

フサモ

モク取り2010で採取してきた水草ですが、今日やっとタグを付けられました。面倒なのでなかなかやる気が出なかったのですが、放置しておくと、どの水草がどこで採取したものなのかさっぱり分からなくなってしまうので。しかし見た目的にあまりよろしくない、、むむ・・、な感じにはなってしまいますね。ショップの水槽みたいです。

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↑の画像はモク取り2010で採取してきたフサモです。
今回の遠征でリクエストさせて頂きまして、(・・*)ゞ 育成が若干難しめとのことなので、心配していましたが今のところゆっくりですが生長しています。オグラノフサモの水中葉に比べると全体的にずんぐりしているというか・・羽状葉の太さが太い感じがします。

以前このブログでも何回かフサモを紹介していたと思うのですが、今まで紹介していたフサモはハリマノフサモであることが判明しましたので(専門家の方に同定して頂きました)このブログでは初登場だと思います。
同じ水槽で育てているオグラノフサモのようにこのフサモも殖芽ができるといいですね。形態の比較をしてみたいです。

↓の画像はこのフサモがあった溜池です。

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フサモのほかにはフトヒルムシロとヒツジグサが大量に繁茂していました。

↓こんな感じで生えていました。疎らにしか生えていなかったですしあまり綺麗だなあという感じがしなかったのが残念!

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サイコクヌカボ

ここ二週間ほどで一雨ごとに涼しくなってきてますね。異常な暑さだった今年の夏も、もう終わりかと思うとなんだかさびしいものです。

さて、モク取り2010で採取した水草の紹介をドンドコしていきたいと思います。またいつモチベがぷっつり切れるか分からないですし。水草も枯れないうちに・・。

サイコクヌカボは今まで何回か採取して水槽に入れたのですが、あまりうまく育てられたことがないです。たいてい花芽が出てきて生長しなくなるパターンだったような気がします。

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↑の画像は現在、水槽に植えているサイコクヌカボ
この雰囲気なら今後もうまく育てられるかも?なんとなく、ですが。

採取場所は溜池の岸辺です。↓こんな感じに生えてました。

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あと違う場所の溜池なのですが、こんな感じに群生しているところもありました。

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ここまでたくさん群生しているサイコクヌカボは初めて見ました。この場所は以前オグラノフサモを採取した溜池で、このときもオグラノフサモやミズユキノシタがあったのですが、今年は溜池自体に水が少なく反対側の岸にセイタカアワダチソウが侵入してきていました。
このまま水がほとんど入らない状態だと遠からずガマや葦、セイタカアワダチソウに占領されてしまってサイコクヌカボやオグラノフサモはなくなってしまうでしょう。少しでもこういう貴重な植物がある場所は残ってほしいものです。

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