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タデ近況 1月8日

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画像は最近のエムヌカボ。どうも微妙に花芽が出てきていたりしてあまり調子が良くないです。でもがっつり枯れてしまうわけでもなく、急に脇芽が出てきて生長したりします。未だにコツの掴めないタデです。シロバナサクラタデ(兵庫県産)は完全に枯れてしまったと思っていたのですが、あきらめずにずっと植えっぱなしにしておいたら節間から水中葉が出てきました。ヤナギタデはほぼ完全に生長が止まり枯れてしまったものが多いです。ここからの復活は厳しそう。
あと東京産のヤナギモも生長が止まり頂芽が殖芽状になって枯れてしまいました。でもこの殖芽状の頂芽を底床に植えれば復活することがあるので、頂芽だけ残して底床に植え直しました。

10月8日の日記で書いた東京産のフサモかも?と思っていた水草ですが、水槽内でも問題なく生長していますし、外のプランターに植えた個体も殖芽は作っていないようですし、どうやらホザキノフサモのようです。一方、IFCさんで購入したオグラノフサモと自分で採集してきたオグラノフサモorフサモ?はがっつり生長が止まってしまって殖芽のようなものを形成しています。やはり生育の挙動が全然違いますね。

そして二ヶ月以上ちゃんとした水換えをさぼっていたので調子を崩している水草が多いです。もう少し水換えを頻繁に行って水草の新陳代謝を促したいところです。

以前の日記でも書きましたが兵庫で採集してきたスブタがすごくいい感じに育ってます。このまま周年栽培できるように水槽に馴化してくれるといいのですが・・。しかし予想としては初夏ごろ花芽を付けて枯れるでしょう。ヤナギスブタなどがもろにこういった挙動なので。おそらく日本のブリクサは体内時計が一年しか持たないようにできているのだと思います。

タデ近況 11月25日

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最近のタデの近況です。
ヤナギタデはどうやら水草力がなくなったようで、生長が止まり花芽を付けてしまっています。エムヌカボも少し前に花芽を上げてきていたのですが、慌てて花芽だけ切り取ったらまた最近持ち直してきたような気もします。しかし生長がとても遅いタデなので、順調なのかどうなのかさっぱり分かりません。ソンシタデ、シロバナは順調。ホソバノウナギツカミは一本だけ兵庫から持ってきていたのですが、ちょっと逝きそう。
タデのために照明時間を短くしていたわけですが、やはり花芽は上がってきてしまいますね。照明時間も水温も一定なのになぜなんでしょうね?もっと微妙な環境の差を感じるセンサーでもあるのか(例えば底床の温度とか)、それとも体内時計のようなものがあるのでしょうか。

あと、兵庫で採ってきたスブタが意外に頑張ってます。すぐに枯れてしまうかと思っていたのですが(でも花芽は出ている)

画像はニオイタデ。最初はネバリタデという名前のタデかと思ったのですが(茎に毛が生えていてネバネバしているので)ニオイタデというタデみたいです。茎のネバネバにガムのような芳香がある、かなり不思議なタデ。

蓼調べる人も好き好き

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最近タデがよく集まってきているので、各タデの特徴を再確認というかもう一度詳しく調べています。タデ好きと言っておきながら、タデの詳しい同定法はいまいちよく分かっていないのですよ…。

前回の日記でエムヌカボはヤナギかサイコクでは?と書きましたが、ヌカボタデの存在を忘れていました。ヤナギかサイコクかを考える前に、ヌカボタデなのかヤナギヌカボなのかを調べなければいけません。
ヌカボタデとヤナギヌカボの同定ポイントですが、ヌカボタデの葉は乾燥させると緑色のままで、ヤナギヌカボは赤褐色になるとのこと。またヤナギヌカボの葉の裏面には腺点があるが、ヌカボタデにはない。(…腺点というのがいまいちよく分からないのですが)

画像は関西の溜池で採集したタデ。このタデを上記の同定ポイントで調べてみるとヌカボタデのような感じです。
※マツモムシさんのご指摘通り画像のタデはおそらくサイコクヌカボかヤナギヌカボではないかと思います。2011.1.19追記

イヌタデ属全般についての同定ですが、茎に下向きの刺があるかないかが、一番最初の同定ポイントになります。そして花の形状も重要で、花が咲いていないと正確な同定はできません。

湿地に出現するタデの中で茎に刺がなく、上の画像のような花穂を付けるものはヤナギタデ、ボントクタデ、ヌカボタデ、ヤナギヌカボなどです。ヤナギタデやボントクタデは特徴が分かりやすいので除外できます。

湿地に出現するタデの中で茎に刺がなく、花穂がイヌタデのような形状だと、イヌタデ、オオイヌタデ、ホソバイヌタデ、ヒメタデなどが当てはまります。旧掲示板に載っている利助さんやs.a.mさんが投稿されたタデの画像を見てください。オオイヌタデはもっと花穂が垂れ下がりますし、茎の節が太くなるので違います。イヌタデももっと葉の幅が広くなるので違うでしょう。ということで画像からはホソバイヌタデかヒメタデかと思われます。(しかしヒメタデの仲間の情報が少なすぎてよくは分かりません…フトボノヌカボタデでは?という話もありましたが、その後確定したのでしょうか?)

タデ近況 10月21日

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水槽で育てているタデの近況です。
ヤナギタデは順調に育っていまして、何度か摘み下ろしをしています。トリミングをした元株からも脇芽が伸びてきていていい感じです。
7月29日の日記で紹介した謎ヌカボも順調です。ただしこちらはヤナギタデに比べると生長が遅く、若干気難しさがある様子。新芽は赤味がかりますが、べったり赤が乗るのではなくほんのり色付く程度。そして生長に伴い葉のエッジに微かに赤が残ります。このタデの名前ですがいつまでも謎ヌカボではなんなのでエムヌカボと勝手に命名しちゃいます。(おそらくサイコクかヤナギだとは思うのですが、自分の知識では確定できないので…)
エムヌカボと同時期に導入したヤノネグサですが、こちらは水槽化できるかと思いきや、二ヶ月ほど前に枯れてしまいました。原因は花芽形成ではなく他の水草の陰になり光量不足になったためと思われます。
また9月に関西で採集してきたタデですが(これもおそらくサイコクかヤナギかと思われるタデ)採集した時点ですでに花芽を形成していたので、水槽内でも花芽ばかり上げてしまっています。
このタデは屋外にも植えてあるので今年種子を付けてもらい、また来年の春の発芽を期待したほうがよさそうです。やはり花芽を形成する前に水槽に導入すれば、水中化の確率が上がりそうです。(エムヌカボはエムエム氏がそうやって水中化されたものです)
それからエムヌカボと同時期導入のシロバナサクラタデも水中化できずに枯れてしまいました。これは水槽の端に植えていたので光量不足だったのかもしれません。

画像は左がヤナギタデで右がエムヌカボ。

フサモ属

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ここで何度か紹介している東京産のフサモですが、あそこに自生しているのはホザキノフサモでは?という指摘を受けまして。確かに色味や形態からホザキノフサモでもおかしくないわけで、さらに混乱してきてます。また、以前市ヶ谷さんでフサモとオグラノフサモの水中葉を見せてもらったのですが、色味は両種ともほぼ同じ黄緑色でホザキノフサモのような色味ではなかったような気が。

ホザキノフサモとフサモ、オグラノフサモの見分け方は花穂の形状の他に、ホザキノフサモは常緑で殖芽を作らないというのがあるので、今度機会があれば冬に自生地を見に行ってみます。

掲示板で教えて頂きました、里湖モク採り物語読了。
これほどモク採りについて詳細に書かれた本はないと思われます。いわゆる里山が付近にない地域は湖沼の水草を堆肥として利用していたのですね。
これらの水草がカリ肥料として使われていたということは、相当量のカリウムを吸収していたということでしょうか。
今年行ったフィールドでも何度か車軸藻類を見ることができましたので日本の湿生植物に画像をアップいたしました。画像は関西の水田やその付近です。

それと、本体サイトのほうはしばらく更新を休止することにしました。コンテンツに協力して頂いた方、ありがとうございました。また気が向いた時に再開するかもしれませんが、今はブログだけで充分なので。

画像は滋賀で見せて頂いたフサモ属。滋賀のような湿地が豊富な場所でもフサモやオグラノフサモはあまりないらしく、ここの溜池でも所々にぽつぽつと生えているだけでした。